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第12回全国夕陽サミットin兵庫県赤穂市―赤穂宣言

赤穂宣言

里山があって、川がとうとうと流れ、播磨灘がキラキラと輝き、まちのシンボルとしての城がある。そして城を中心に、人々が暮らしを営む場があり、田畑が放射状に広がっている...私たちが今いる場所は、基本的にその構造が400年以上もの間変わっていません。

城は、まちの真ん中にずっとありました。自らが生まれるきっかけになった中世から戦国期にかけて繰り返されたこの地の覇権争い。近世にあっては製塩業や醸造業など多様な産業が足下の町に興る一方、天下泰平を揺るがす計画が城内で練られていたこともありました。近代にあっては天守閣が壊されたり、播磨灘までの距離が遠くなり自分より高いビルや煙突が林立し、時には邪魔者扱いされそうになったことも...。

だけど、城は残りました。天守はなくなっていても城は城で変わりませんでした。それは、城がまちの歴史そのものであり、様々なものがたりを紡いできたからでしょう。私たちは今日、その一端を知り、播磨人の誇りであることを改めて感じました。

その城を夕陽が照らしています。ずっと昔から変わらず天守閣を、石垣を照らし、真裏に大きな影を映しています。それはまるで男性的な城を慈悲深く包む母のようなやさしい光と淡い影です。

城と夕陽。あってもなくてもいいようで、実は欠かすことができない2つ。400年以上も前から姫路、龍野、赤穂たらしめた大切な資本です。そして、お金には換算できない唯一無二の大切な価値。

私たちは今日、その資本を後世に残す必要性を学びました。改めて夕暮れ時に城を眺め、城へ登ってみようと思います。

この先400年、それ以上も変わらず、城と夕陽が紡ぐものがたりを伝え創りだしていく...今ここに宣言します。

2014年9月23日


第12回全国夕陽サミットin赤穂 参加者一同

宣言文朗読
水野 かおり