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第14回全国夕陽サミットin岡山県鷲羽山―鷲羽山宣言

鷲羽山宣言

瀬戸大橋が開通して30年
鷲羽山からの景色が国立公園に指定されて80年
児島が半島と呼ばれるようになってから400年
児島の名前が歴史書に記されてから1300年

気が遠くなるような時の流れの中で、夕陽が照らす風景や人々の表情はきっと大きく変わってきたのでしょうが、我々にはそれを知ることはできません。

1300年前に海で暮らしていたものにとって、闇を招き、生命の危険が訪れる刻を告げる存在であったはずの夕陽。その色は同じであっても、現代の我々が感じるように荘厳で神聖なものでもあったのか、我々にはそれを想像することすらできません。

かつてはいくつもの家族の語らいが存在したこの無人島に、もうすぐ漆黒の静寂(しじま)が訪れます。我々が砂に刻んだ足跡も時を経ずして消えてしまいます。今、この島に我々が存在していたことは我々の記憶と、一篇の記事の他には残らず、黄金色の波に溶けてゆくのみです。

だからこそ、本日ここに集った我々が、夕陽の下で集い、語り合ったという事実を心に刻むと同時に、この先この地を訪れ、同じ夕陽を見ることになるすべての人たちに向け、夕陽がもたらすものは夜の闇ではなく、人の灯す「光」であることを「観」せる存在であることを約束したい。


今ここに宣言します。

2016年9月22日


第14回全国夕陽サミットin鷲羽山 参加者一同

宣言文朗読
まゆみゆ